中田廉

     20211027C-M-6
     画像は宮崎市観光協会特設サイトより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日は中田廉投手の活躍を振り返ります。

     
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     選手詳細
     中田 廉(なかた れん) 投手 32歳 189cm96kg 右投右打 2008ドラフト2位

     基本成績
     Standard

     寸評
     2014年は66登板で2年連続Aクラスに、2017年は53登板で連覇に貢献した力投型の中継ぎ右腕。チームがピンチを背負った場面でリリーフし無失点に抑えることが多かったため、「火消しの廉」と呼ばれ親しまれた。しかし近年は成績が揮わず、今季は一軍登板なしに終わると、シーズン終了後に構想外を通達され、現役引退となった。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Type
     Pitch Type 2021

     Pitch Type 2022

     球種はストレート・フォーク・スライダー・カーブ・2シームの5つとなっています。昨季よりフォークの割合が増えており、今季はストレートとフォークを軸としていたことが分かります。
     平均球速は141.6km/hで昨季より2km/h程度低下しており、年齢による衰えがきていたことが推測されます。

     Pitch Value
     Pitch Value

     中田の球種別失点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     割合の多かったストレート・フォーク・スライダーといった球種は全てマイナスとなっており、苦しいピッチングを強いられていたことが推測されます。昨季はプラスとなっていたフォークとスライダーがマイナスに転じてしまったのは致命的と言えるでしょう。

     Plate Discipline
     Plate Discipline

     中田の投球内容に関する指標です。
     被スイング率は昨季より上昇しており、平均を少し上回る数字となっています。
     被コンタクト率も昨季より上昇しています。特にボールゾーンの数字が高くなっており、ボールでも当てられることが多かったようです。フォークやスライダーのPitch Valueが低いのはこの数字が関係していることが推測されます。
     ゾーン率は昨季より上昇しており、平均的な数字となっています。昨季は30%台と制球に苦しんでいたようですが、今季はその傾向は改善されたようです。
     空振り率は昨季より2%低下となりました。やはり空振りは奪えなくなりつつあったことが分かります。

     Batted Ball
     GBFB 2021

     GBFB 2022

     フライの比率が高いフライボールピッチャーとなっています。昨季よりゴロの割合を増やすこともできていますが、ライナーの割合も2倍となっており、ヒット性の打球も多くなっていたことが推測されます。

     SMH 2021

     SMH 2022

     昨季よりHard%が大きく上昇、Soft%が大きく低下と厳しい数字になりました。数字自体はそこまで悪くはないものの、年齢なども考慮すれば、この数字は構想外の要因の1つとなりえるでしょう。

     Advanced
     Advanced

     中田の投球結果に関する指標です。
     K%が20%を切ったものの、BB%は昨季の半分近くまで低下しており、K-BB%も良化となりました。やはり制球面に関しては安定感があったようです。
     tRAも良化となっているものの、被打率は3割近くまで上昇しており、厳しい数字となっています。Hard%の上昇やライナーの増加によって安打を許す場面が昨季より多くなっていたことが改めて分かります。

     まとめ
     育成からも投手が出てきていることもあり、構想外となってしまいました。年齢的にもこれからは中々成長を見込めないだけに、二軍でも目立つ数字を残せていなければ仕方ないと言わざるを得ません。ただ、中継ぎ一筋でチームの黄金期を支えたその功績は、いつまでも色褪せることはありません。第二の人生でも、火消しの廉として活躍したその強い気持ちを活かし、輝きを放ってくれることでしょう。

     ※敬称略

     データ参照
     

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    20211027C-M-6
     画像は宮崎市観光協会特設サイトより

     鯉戦士の2021年シーズンをデータで振り返る!本日は中田廉投手の活躍を振り返ります。

     
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     選手詳細
     中田 廉(なかた れん) 投手 31歳 189cm94kg 右投右打 2008ドラフト2位

     基本成績 ※前年比良化悪化
     一軍:23試 19回 0勝0敗6H0S 16奪三振 12四 1死 防御率4.74 WAR-0.2
     二軍:16試 15.2回 1勝1敗0H4S 14奪三振 10四 1死 防御率2.30 WAR-0.2

     寸評
     31歳とチームでは2番目に高い年齢になって臨んだシーズンでしたが、一軍で活躍することはできず、秋にはフェニックスリーグに参加するなどベテランとしては不本意なシーズンに終わってしまいました。来季の復活を目指します。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Type 一軍/二軍 ※前年比上昇低下
     ①FA%=36.5/44.2
     ②FT%=11.4/2.2
     ③SL%=22.0/25.7
     ④CB%=3.9/5.6
     ⑤SF%=25.9/22.3
     ⑥XX%=0.3/-
     ⑦FAv=142.4/143.5
     ⑧FTv=139.4/140.0
     ⑨SLv=130.4/130.2
     ⑩CBv=120.7/116.8
     ⑪SFv=134.2/133.7
     
     ストレート・2シーム・スライダー・カーブ・フォークの5球種で構成されています。ストレート・フォーク・スライダーの3球種を主に投じています。平均球速は全体的に低下となっています。

     Pitch Value 一軍/二軍 ※前年比良化悪化
     ①wFA=3.8/-0.8
     ②wFT=-1.6/-0.5
     ③wSL=0.8/2.6
     ④wCB=-1.4/-1.2
     ⑤wSF=-5.9/2.0
     ⑥wFA/C=2.68/-0.64
     ⑦wFT/C=-3.66/-9.07
     ⑧wSL/C=0.97/3.77
     ⑨wCB/C=-9.58/-7.99
     ⑩wSF/C=-5.89/3.25
     
     二軍ではストレートがマイナススライダーとフォークがプラスとなっています。一方で一軍ではストレートが大きなプラスとなっており、やはり躍動感のあるフォームから投じられるストレートが最大の武器となっているようです。

     Plate Discipline 一軍/二軍 ※前年比上昇低下
     ①O-Swing%=26.4/31.7
     ②Z-Swing%=63.7/63.8
     ③Swing%=40.5/44.2
     ④O-Contact%=63.5/53.8
     ⑤Z-Contact%=86.0/86.6
     ⑥Contact%=76.9/72.3
     ⑦Zone%=37.9/39.0
     ⑧F-Strike%=40.9/45.6
     ⑨SwStr%=9.4/12.3

     
    コンタクト率と空振り率は前年より改善され、バットに当てさせないケースが増えていたことが分かります。一方で大幅に悪化してしまったのが制球力です。ゾーン率はデータが残っている2014年以降では最低となる37.9%となっています。これまでの最低が前年の44.5であり、どれだけ落ち込んでしまったかがよく分かるかと思います。そこまで制球力が悪いタイプの投手ではなかっただけに、これは致命的とも言える数字でしょう。来季に向けて一番に克服しなければならない課題です。

     Batted Ball 一軍/二軍 ※前年比上昇低下
     ①DER=.667/.780
     ②GB/FB=0.83/0.46
     ③LD%=6.8/5.0
     ④GB%=42.4/30.0
     ⑤FB%=50.8/65.0
     ⑥IFFB%=10.0/11.5
     ⑦HR/FB=10.0/7.7
     ⑧Strikes=146/105
     ⑨Balls=239/164
     ⑩Pitches=385/269
     ⑪Pull%=37.3/38.5
     ⑫Cent%=37.3/25.6
     ⑬Oppo%=25.4/35.9
     ⑭Soft%=24.1/45.0
     ⑮Mid%=37.9/32.5
     ⑯Hard%=37.9/22.5

     ②が1を割っており、フライボールピッチャーとなっています。中田投手のタイプや過去の傾向からしても、これは妥当な数字となっています。被打球の方向はセンター方向と引っ張り方向が同じ数字となっており、相手は逆方向よりは引っ張り方向を意識していたと推測できます。被打球の強さに関しては、これもMid%とHard%が同じ数字となっており、強めの被打球が多かったことが分かります。

     Advanced 一軍/二軍 ※前年比良化悪化
     ①K%=18.0/20.6
     ②BB%=13.5/14.7
     ③K-BB%=4.5/5.9
     ④HR/9=1.42/1.15
     ⑤AVG=.270/.185
     ⑥WHIP=1.68/1.28
     ⑦LOB%=66.0/87.9
     ⑧RA-=169/72
     ⑨FIP-=144/141
     ⑩xFIP-=133/126
     ⑪RA=6.63/2.87
     ⑫FIP=5.66/5.61
     ⑬xFIP=5.21/5.03
     ⑭tRA=5.45/5.77

     多くの指標で悪化となっています。特に悪化となっているのがやはり与四球率で、前年から6.6%の上昇となっています。この四球の多さから、被打率が前年ほぼと変わっていないにもかかわらず、WHIPが0.36も悪化してしまっています。そして⑧~⑩も全て100を上回っており、平均的な投手よりも劣ってしまっていることが分かります。ここまでは一軍の数字を見ていましたが、一番気になったのは二軍の⑭です。2.30という防御率からはかけ離れた数字で、一軍よりも悪くなっています。一軍はある程度実力通りの数字となっていますが、二軍での優れた防御率は運が良かったことも大きく影響していると推測できます。

     Win Probability 一軍/二軍 ※前年比良化悪化
     ①WPA=-0.60/0.08
     ②-WPA=-2.00/-1.64
     ③+WPA=1.41/1.72
     ④RE24=-4.42/2.10
     ⑤REW=-0.48/0.22
     ⑥WPA/LI=-0.54/0.05
     ⑦Clutch=0.02/0.15

     軒並み悪化となっています。救援投手の評価に使いやすい④も-4.42と低い数字になっており、今年はチームにあまり貢献できていなかったことが分かります。

     Value 一軍/二軍 ※前年比良化悪化
     ①SP IP=0/0
     ②RP IP=19/15.2
     ③RP RAR=-1.9/-1.6
     ④WAR=-0.2/-0.2

     救援として19イニングを投げました。③・④ともに前年と変わらない数字となっており、2年連続で不本意なシーズンに終わったことが分かります。

     まとめ
     31歳にして制球力が悪化して過去最低の数字を記録するなど、苦しいピッチングが続くシーズンとなりました。しかし、データでは表しきれないベテランの経験というものが今のカープのリリーフ陣には必要になってきます。その豊富な経験値を活かして再び一軍のリリーバーに返り咲くため、数字に表れる制球力を改善していかなければなりません

     データ参照
     

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