薮田和樹

     薮田和樹投手のデータ分析noteを書きました。

     簡単に読める内容なので是非お読みください。

       

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     3.31 ファーム 薮田
     画像は中国新聞デジタルより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日は薮田和樹投手の活躍を振り返ります。

     
    関連リンク
     

     選手詳細
     薮田 和樹(やぶた かずき) 投手 30歳 188cm85kg 右投右打 2014ドラフト2位

     基本成績
     二軍
     Standard 二軍

     一軍
     Standard 一軍

     寸評
     2017年に15勝を挙げ、最高勝率のタイトルも獲得するなどリーグ連覇に貢献した快速右腕。しかし、それ以降は目立った結果を残せず、昨季の一軍登板はわずか1試合に終わった。再び輝きを放つために、来季は開幕一軍を勝ち取りたいところだ。

     分析(用語集はこちら)
     ※昨季の一軍成績はサンプルが少ないため割愛します
     Pitch Type
     一軍
     Pitch Type 一軍 2022

     二軍
     Pitch Type 二軍 2021

     Pitch Type 二軍 2022

     球種はストレート・カットボール・フォーク・2シーム・カーブ・スライダーの6つとなっています。昨季から2シーム、今季はスライダーと新たな球種を取得しており、ピッチングの幅を広げようとしていることが分かります。軸となっているのはストレートとカットボールのようです。
     平均球速は145.2km/hと昨季より上昇しており、140km/h台後半まで回復しました。2017年は148.3km/hをマークしているので、再び輝くためには球速もこのレベルまで戻していきたいところです。

     Pitch Value
     一軍
     Pitch Value 一軍

     二軍
     Pitch Value 二軍

     薮田の球種別失点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     一・二軍どちらでもプラスとなったのがフォークです。特に二軍では4.37と非常に高い数字を残しており、大きな強みとしていたことが分かります。来季はさらに割合を増やしていくのも1つの手かもしれません。また、カットボールも一軍では3.55、二軍でもわずかなマイナスとなっており、来季も軸になってくる球種となりそうです。

     Plate Discipline
     一軍
     Plate Discipline 一軍

     二軍
     Plate Discipline 二軍

     薮田の投球内容に関する指標です。
     被スイング率は平均に近い数字となっています。
     被コンタクト率は昨季より5%以上低下させることに成功しています。特にボールゾーンの被コンタクト率は15.2%も低下させており、昨季と比較してボールゾーンで多くの空振りを奪っていたことが分かります。フォークのPitch Valueが高いことも影響しているものと推測されます。
     ゾーン率、ファーストストライク率ともに二軍では昨季より4%以上上昇しており、制球が多少改善されていたことが分かります。ただ、一軍では未だに30%台と低くなっているので、一軍でも改善された制球力を発揮してもらいたいところです。

     Batted Ball
     一軍
     GBFB 一軍 2022

     二軍
     GBFB 二軍 2021

     GBFB 二軍 2022

     二軍ではグラウンドボールピッチャー一軍ではフライボールピッチャーとなっています。これまでのキャリアでもGB/FBが安定しない傾向にあり、一軍のGB/FBが1.00を超えたのが3回、割ったのが5回となっています。キャリアハイの2017年には1.44をマークしているので、グラウンドボールピッチャーに近い数字を残した方が良い成績を残せるかもしれません。

     一軍
     SMH 一軍 2022

     二軍
     SMH 二軍 2021

     SMH 二軍 2022

     二軍ではSoft%が30%台、Hard%が20%台となっており、捉えられた打球より打ち取った打球の方が多かったことが分かります。一方で、一軍ではその逆となってしまっているので、一軍でも二軍と同じ数字を残すことが求められます。

     Advanced
     一軍
     Advanced 一軍

     二軍
     Advanced 二軍

     薮田の投球結果に関する指標です。
     二軍では全ての指標で昨季を上回りました。確実に状態が上がってきていることが分かります。
     特に被打率が.205でWHIPは1.12と出塁を抑えることができており、平均以上のtRAにつながっています。二軍ではある程度計算できるピッチャーとなっていました。
     一方で、一軍ではK-BB%が1.9と0に近い数字になるなど、二軍のような数字を残すことはできませんでした。ただ、被打率は.221とある程度抑えることができているので、制球力さえ改善されれば、充分1年間帯同するピッチャーとなりえます。

     まとめ
     二軍では優秀な数字を残しているので、あとは一軍でも同じピッチングをするのみです。やはり、長年の課題である制球力の改善が来季も最重要課題となるでしょう。これさえクリアできれば、威力のあるストレートとカットボール、鋭く落ちるフォークで一軍投手陣の柱となってくれるはずです。

     ※敬称略

     データ参照
     

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     1400174
     
    画像はスポナビより

     鯉戦士の2021年シーズンをデータで振り返る!本日は薮田和樹投手の活躍を振り返ります。

     関連リンク
     

     選手詳細
     薮田 和樹(やぶた かずき) 投手 29歳 188cm86kg 右投右打 2014ドラフト2位
     
     基本成績 ※前年比良化悪化
     二軍:14試 58.2回 1勝6敗 40奪三振 32四 2死 防御率5.22 WAR0.4
     一軍:1試 4.2回 0勝0敗 2奪三振 5四 0死 防御率3.86 WAR-0.0

     寸評
     今季は1試合のみの登板に終わるなど、プロ入り以来最も苦しいシーズンとなりました。2軍でも防御率5点台で5つの負け越しとなり、実力を発揮できませんでした。2017年には15勝をマークし、最高勝率のタイトルを獲得するなどポテンシャルはある投手だけに、復活が期待されます。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Type 二軍/一軍 ※前年比上昇低下
     ①FA%=32.6/34.4
     ②FAv=142.6/143.1
     ③FT%=6.4/4.3
     ④FTv=141.1/143.5
     ⑤CT%=22.6/44.1
     ⑥CTv=136.0/138.3
     ⑦CB%=10.6/8.6
     ⑧CBv=113.2/116.8
     ⑨SF%=13.1/8.6
     ⑩SFv=133.7/134.1
     ⑪XX%=14.7/-

     ストレート・カットボール・カーブ・フォークに加えて、今年は新たに2シームを習得し、5球種で構成されています。2シームを新たに習得したという点について疑問に思う方も多いかもしれません。薮田投手の勝負球と言えば「亜大2シーム」と言われる、縦方向に鋭く落ちる変化球であることが多くのファンに知られているからです。ただ、今回のデータ分析で参照しているサイト「1.02 Essense of Baseball」では、縦方向への変化が強い変化球はSF(Splitter)として分類されており、いわゆる「亜大2シーム」はフォークとして扱われています(亜大2シームで有名なベイスターズの山﨑康晃投手の2シームもフォークとなっている)。つまり、薮田投手は亜大2シームとは別に、シンカー気味に変化する一般的な2シームも習得したということになります。
     球種の割合に関してですが、その亜大2シームの割合は少なく、軸となっているのはストレートとカットボールとなっています。また、平均球速は前年より3キロ落ちており、過去最低となっています。

     Plate Discipline 二軍/一軍 ※前年比上昇低下
     ⑫O-Swing%=28.9/28.8
     ⑬Z-Swing%=71.1/82.4
     ⑭Swing%=45.3/48.4
     ⑮O-Contact%=72.7/70.6
     ⑯Z-Contact%=86.6/96.4
     ⑰Contact%=81.2/86.7
     ⑱Zone%=38.7/36.6
     ⑲F-Strike%=38.2/30.0
     ⑳SwStr%=8.5/6.5

     二軍・一軍ともに全体的にContact%が高く、空振りがあまり奪えていないことが分かります。⑱・⑲も過去最低の数字となっており、以前までよりもさらに制球が安定しないシーズンとなっていたようです。

     Pitch Value 二軍/一軍 ※前年比良化悪化
     ㉑wFA=-3.9/-0.0
     ㉒wFT=-4.9/-0.1
     ㉓wCT=-2.6/2.5
     ㉔wCB=0.5/-0.8
     ㉕wSF=-1.1/-0.7
     ㉖wFA/C=-1.19/-0.03
     ㉗wFT/C=-7.60/-2.87
     ㉘wCT/C=-1.15/6.04
     ㉙wCB/C=0.43/-9.95
     ㉚wSF/C=-0.81/-8.57

     前年比では良化している部分も多いものの、ほぼマイナスとなっています。その中でも新たに習得した2シームは大きなマイナスとなっており、有効な球種にするにはまだまだ改良の余地があることが分かります。


     Batted Ball 二軍/一軍 ※前年比上昇低下
     ㉛GB/FB=1.22/2.00
     ㉜LD%=8.6/7.7
     ㉝GB%=50.3/61.5
     ㉞FB%=41.2/30.8
     ㉟IFFB%=9.1/0.0
     ㊱HR/FB=5.2/0.0
     ㊲Soft%=25.0/15.4
     ㊳Mid%=44.0/61.5
     ㊴Hard%=31.0/23.1

     
    薮田投手は意外にも、㉛が1を超えているグラウンドボールピッチャーでした。過去のデータを見ると、フライボールピッチャーのシーズンもありましたが、大活躍となった2017年は㉛が1.44とかなりのグラウンドボールピッチャーとなっており、今回も1を超えていたのは良い傾向であると言えるかもしれません。また、㊲~㊴を見ると、そこまで強い打球は打たれておらず、球威は健在であることが読み取れます。


     Advanced 二軍/一軍 ※前年比良化悪化
     ㊵K%=15.3/10.0
     ㊶BB%=12.2/25.0
     ㊷K-BB%=3.1/-15.0
     ㊸HR/9=0.61/0.00
     ㊹AVG=.256/.200
     ㊺WHIP=1.52/1.71
     ㊻tRA=5.14/5.92

     軒並み悪化
    となっています。特に、サンプル数が少ないとはいえ一軍の㊷が-15と驚異の数字となっています。今年の唯一の登板は薮田投手の悪い部分が出てしまった投球と言えるでしょう。

     まとめ
     良い数字はほとんどなく、間違いなく過去最低のシーズンと言えるでしょう。しかし、球威は未だに健在であり、新たな球種も習得するなど変わろうとする姿勢が見えたシーズンでもあります。どんな選手にも上手くいかないシーズンはあると思います。長く活躍するためには、そんなシーズンをその先にどう活かしていくかが大事になってくるでしょう。この悔しいシーズンを糧に、来季どのように飛躍するかが楽しみです。

     データ参照
     

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