2023年01月

    坂倉
     画像は中国新聞デジタルより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日は坂倉将吾捕手の活躍を振り返ります。

     
    関連リンク
     

     選手詳細
     坂倉 将吾(さかくら しょうご) 捕手 24歳 176cm88kg 右投左打 2016ドラフト4位

     基本成績
     Standard

     寸評
     チーム唯一の全試合出場を果たした若きスラッガー。打率やOPSは昨季を下回ったが、HRとWARはキャリアハイの数字となった。今季は主にサードとして出場していたが、来季はキャッチャーに専念し、他のポジションでは出場しない見込みだ。長年チームを支えてきた會澤から、正捕手を奪うための1年となる。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Value
     Pitch Value

     坂倉の球種別得点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     6つの球種でプラスとなりました。特にシンカーが昨季に続いて最も大きなプラスとなっており、得意としていたことが分かります。カットボールとスライダーもともに昨季に続いてプラスとなっており、スライダー系統の球種も得意としているようです。

     Plate Discipline
     Plate Discipline

     坂倉の打撃内容に関する指標です。
     スイング率は、昨季より上昇したものの、未だに平均以下となっています。あまり積極的に仕掛けていくタイプではないようです。ボールゾーンが平均以下ではあるものの昨季より上昇しており、ボール球を振らされるケースが増えていたことが分かります。
     コンタクト率は、昨季よりは低下したものの未だに平均以上となっています。ストライクゾーン・ボールゾーンともに平均以上となっており、ゾーン関係なくコンタクトできるのが強みの1つと言えそうです。
     ゾーン率とファーストストライク率は、ともに昨季より上昇したものの未だ平均以下となっています。一発もある打者のため、相手もやや慎重に攻めてきていたことが推測されます。
     空振り率は、昨季よりは上昇したものの未だに平均以下となっています。コンタクト率の高さからも推測できたように、空振りは少なめとなっています。

     Batted Ball
     GBFB 2021

     GBFB 2022

     昨季はフライボールヒッターでしたが、今季はグラウンドボールヒッターとなっています。2019年以降のGB/FBは1.00→1.01→0.97とフライとゴロがほぼ半々で推移してきましたが、今季はゴロがやや多めとなりました。率を残せるのはもちろんのこと、長打力も魅力の選手なので、フライ率を上げて長打をさらに増やしていくことが求められます。

     SMH 2021

     SMH 2022

     Hard%は昨季とほぼ変わらず、Soft%は若干の低下となりました。どちらも平均よりは良い数字となっています。捉えた強い打球が多く、打ち取られた弱い打球が少ないという理想的な形となっています。

     Advanced
     Advanced

     坂倉の打撃結果に関する指標です。
     BB/Kに関する指標は全て悪化となりました。ただ、それでも平均よりは良い数字となっており、選球眼に問題はありません。リーグ4位だった昨季の数字が良すぎただけと言えるでしょう。
     その他の指標も、ほとんどが悪化となりました。ただ、これも昨季の数字が良すぎたためであり、どれも平均は上回っています。wRC+は126となっており、リーグ平均選手の1.26倍得点創出能力があったと言えます。
     走塁面では、SPDは平均以下となったものの、UBRはプラスとなりました。UBRはマクブルームと並んで両リーグ11位タイとなっており、クリーンアップを形成する2人はどちらも高い走塁意識を持っていたことが分かります。

     Fielding
     Fielding

     坂倉の守備に関する指標です。
     キャッチャー・ファースト・サードの3ポジションに就きました。
     主にサードに就きましたが、DPR以外は全てマイナスとなっており、あまり動きは良くなかったようです。ただ、昨季主にサードに就いていた林のUZRが-15.1だったことを考えると、本格的に挑戦するのが初めてのシーズンにしては充分な数字を残したと言えるでしょう。唯一プラスとなっているDPRは規定イニング到達者の中でトップとなっており、キャッチャーで鍛えた送球時のフットワークが活かされているものと思われます。
     キャッチャーとファーストはイニング数は減少したものの、ほぼ全ての指標が良化となりました。来季からはキャッチャー一本での勝負となるため、大きなマイナスとなっているrSBを含め、全ての指標をプラスに転じさせることが求められます。

     Win Probability
     Win Probability

     坂倉の勝利への貢献度に関する指標です。
     Clutch以外は悪化となりましたが、充分な数字を残しています。得点期待値を上昇させる打撃もできており、重要な場面でも結果を残すこともできています。

     Value
     Value

     坂倉のチームへの貢献度に関する指標です。
     昨季よりBase RunningとFieldingは良化したものの、オフェンスとディフェンスはどちらもやや悪化となりました。ただ、打席数が昨季よりも増加したことでWARはやや良化となりました。昨季より成績は落ち込んでも、全試合に出場して多くの打席に立ち続けたことが評価された形となりました。

     まとめ
     昨季に続いて高い攻撃力でチームを牽引したシーズンとなりました。来季はキャッチャーに専念するため、同程度の打撃成績となればWARはさらに良化することが予想されます。もちろん、同程度とは言わず、打率3割、OPS9割といった一流選手の証とも言える数字を残し、球界を代表するキャッチャーとなってもらいたいところです。

     ※敬称略

     データ参照
     

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     マクブルーム
     画像は中国新聞デジタルより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日はライアン・マクブルーム内野手の活躍を振り返ります。

     
    関連リンク
     

     選手詳細
     ライアン・マクブルーム(Ryan P. McBroom) 内野手 30歳 190cm99kg 左投右打 

     基本成績
     Standard

     寸評
     優れた選球眼に外国人らしいパワーを兼ね備え、チャンスの場面では走者を還すためのバッティングもできる頼れる助っ人。成績・性格ともに申し分なく、今後も長きにわたって活躍することが期待される。Aクラス入りから3連覇までを支え続けた現スカウトのエルドレッドのように、チームを低迷から救い出してくれるはずだ。

     分析(用語集はこちら)
     ※二軍成績はサンプル不足のため割愛
     Pitch Value
     Pitch Value

     マクブルームの球種別得点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     5球種でプラスとなりました。2シームが8.75、シンカーが2.98と大きなプラスとなっており、食い込んでくる球種を得意としていたことが推測されます。また、ストレートも1.73とプラスになっており、MLBよりも球速が落ちる日本人投手の直球に問題なく対応できていたことが分かります。

     Plate Discipline
     Plate Discipline

     マクブルームの打撃内容に関する指標です。
     スイング率は平均より4%低くなっており、積極的に仕掛けていくタイプではないことが分かります。ボールゾーンも平均より低く、昨季在籍していたクロン(37.1%)と比較するとかなりボール球を振らされるケースが少ないことが分かります。
     コンタクト率も平均より4%程度低くなっており、コンタクト能力が高いとは言えない数字となっています。特にボールゾーンは平均より14.8%も低くなっており、振らされるケースは少ないものの、スイングしてしまうと空振りとなるケースが多かったことが推測されます。
     ゾーン率とファーストストライク率は、ともに平均よりも低くなっています。一発がある打者のため、相手も慎重に攻めてきていたことが推測されます。
     空振り率は、平均よりも1%ほど高くなっています。外国人打者にしてはどちらかと言えば低めの数字となっています。

     Batted Ball
     GBFB

     フライの比率が高いフライボールヒッターとなっています。求められるのはやはり長打なので、このアプローチは間違っていないと言えるでしょう。来季以降もこの数字を維持してもらいたいところです。

     SMH

     Soft%が平均より高くなってしまっていますが、Hard%も平均より高くなっており、Mid%の割合が少なくなっています。来季はSoft%を平均以下まで抑えていきたいところです。

     Advanced
     Advanced

     マクブルームの打撃結果に関する指標です。
     K%が平均より2%ほど高くなっているものの、BB%は平均より3%高くなっているため、BB/Kは平均以上となりました。BB%は規定に到達した外国人打者では2番目に高くなっており、外国人にしては四球が多かったことが分かります。選球眼に大きな穴がないため、不調時でも最低限の仕事は果たしてくれる打者と言えるでしょう。
     その他の指標も、高い数字を残してくれました。出塁率・長打率・OPS・ISOはチームの規定到達者の中ではトップとなっており、正に助っ人外国人らしい活躍を見せてくれました。自身も相手も慣れてくる来季にどれだけの数字を残せるかが注目されます。
     走塁面では、SPDは平均以下となったものの、UBRはプラスとなりました。特にUBRは規定到達者の中では11位と外国人打者としては珍しい高さになっています。M髙部、B福田、G吉川といった俊足の選手よりも高い数字となっており、脚力はなくとも走塁意識は非常に高かったことが分かります。

     Fielding
     Fielding

     マクブルームの守備に関する指標です。
     ファーストとレフトの2ポジションに就きました。
     レフトは初出場となった試合で9イニングに就いたのみで、以降は全てファーストでの出場となりました。全ての指標がマイナスとなっており、UZRは規定イニング到達者の中でダントツの最下位となっています。守備で貢献するタイプではないことが分かります。

     Win Probability
     Win Probability

     マクブルームの勝利への貢献度に関する指標です。
     Clutchはマイナスとなっており、基本成績と比較してチャンスで特別打っていたわけではないことが分かります。ただ、WPAはプラスとなっており、重要な場面でも安定して結果を残していたことが分かります。

     Value
     Value

     マクブルームのチームへの貢献度に関する指標です。
     BattingとBase Runningはプラスとなっており、オフェンスは大きくプラスとしています。しかし、Fieldingが大きくマイナスとなったことでディフェンスも大きくマイナスとなり、WARは1.3にとどまりました。規定到達者の中では12位となっているオフェンスをこれ以上大幅に伸ばすことはなかなか難しいため、WARを稼ぐためには守備を改善する必要がありそうです。

     まとめ
     打撃面で前評判通りの活躍を見せるだけでなく、走塁面でも結果を残したシーズンとなりました。打撃面での唯一の課題はボールゾーンコンタクト率の低さでしょうか。ボール球を振らされることは少ないため、コンタクト率を平均に近い数字まで上げることができれば、さらにBB/Kが改善され出塁率も上昇するでしょう。加えて守備も改善できれば、エルドレッド以来の野手での大当たり外国人となりそうです。

     ※敬称略

     データ参照
     

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     7.22 小園
     画像は中国新聞デジタルより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日は小園海斗内野手の活躍を振り返ります。

     
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     選手詳細
     小園 海斗(こぞの かいと) 内野手 22歳 178cm85kg 右投左打 2018ドラフト1位

     基本成績
     Standard

     寸評
     不動のレギュラーの座を掴んだ若きショートストップ。まだまだ攻守ともに粗さはあるが、センス抜群のそのプレーを見た者ならば、球界を代表する選手になることは誰もが分かるはずだ。来季以降も規定打席到達を最低ラインの目標とし、成長を続けてもらいたいところだ。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Value
     Pitch Value

     小園の球種別得点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     プラスとマイナスは半々となりました。シンカーが最も大きなプラスとなっており、食い込みながら沈んでくる球を得意としていたことが推測されます。一方で、チェンジアップとフォークはどちらも昨季に続いてマイナスとなっており、落ちる系の球種は苦手としているようです。

     Plate Discipline
     Plate Discipline

     小園の打撃内容に関する指標です。
     スイング率は、昨季よりは低下したものの未だに平均を大きく上回っています。昨季同様積極的に仕掛けていたようです。
     コンタクト率も、昨季よりは低下したものの未だに平均以上となっています。バットに当てる技術に長けていることが分かります。
     ゾーン率とファーストストライク率は、ともに平均以下となっています。
     空振り率は、昨季より上昇して平均以上となってしまっています。スイング数自体が多いため、コンタクト率が高くとも空振り率も高めとなってしまいます。

     Batted Ball
     GBFB 2021

     GBFB 2022

     ゴロの比率が高いグラウンドボールヒッターとなっています。パンチ力も魅力の選手ですが、ここまでのキャリアではGB/FBは毎年1.00以上となっています。将来的にはG坂本クラスの選手になれる可能性も秘めているので、来季からは長打を増やすためにフライも増やしていきたいところです。

     SMH 2021

     SMH 2022

     Hard%は昨季より高くなりましたが、Soft%も高くなってしまいました。どちらもまだ平均より悪い数字となってるので、打球の質の改善は今後も課題となっていきそうです。

     Advanced
     Advanced

     小園の打撃結果に関する指標です。
     K%が昨季より上昇したものの、BB%も上昇したためBB/Kは良化となりました。ただ、BB%が平均の7.2%と比べると未だに低いため、BB/Kも平均以下となっています。K%は平均以下を維持と三振は少なくできているため、安定して率を残すためにも四球をもっと増やしていきたいところです。
     その他の指標は、ほとんどが悪化となりました。22歳という年齢を考えれば全く悪い数字ではありませんが、不動のレギュラーとして考えれば少し物足りない数字となっています。来季は出塁率.350、OPS.750を最低限クリアしてもらいたいところです。
     走塁面では、SPDは平均以下となりましたが、UBRは昨季に続いてプラスとなりました。2019年もプラスとなっており、走塁意識の高さがうかがえます。

     Fielding
     Fielding

     小園の守備に関する指標です。
     今季はショートのみで1121イニングに出場しました。
     全ての指標が良化となっています。RngRのマイナスが大きいためUZRは未だにマイナスとなっていますが、DPRとErrRはプラスとなっており、確実性は増してきていることが分かります。併殺を完成させる際にも、菊池涼についていくことができているようです。後は守備範囲を広げ、UZRをプラスとすることが目標となってきそうです。

     Win Probability
     Win Probability

     小園の勝利への貢献度に関する指標です。
     全ての指標がマイナスとなりました。RE24とREWは良化しているものの、WPAとClutchは昨季よりさらに悪化しており、重要な場面ではあまり結果を残せていなかったことが推測されます。誰もが認めるレギュラーとなるためにも、チームを勝利へ導く勝負強さを身につけていきたいところです。

     Value
     Value

     小園のチームへの貢献度に関する指標です。
     オフェンスに関する指標は全て悪化となりましたが、Fieldingを良化させてディフェンスをプラスとしたことで、WARは良化となりました。ショートという重要なポジションで多くのイニングを消化したこともあり、今季はどちらかと言えば守備面で貢献していたと言えそうです。

     まとめ
     ある程度の打撃に加え、課題となっていた守備で大きな成長が見られたシーズンとなりました。年齢を考えればまだまだ伸びしろは多く残されているので、まずは来季、打撃では打率.280・10HR・OPS.750、守備ではUZRをプラスにすることを目標としてもらいたいところです。

     ※敬称略

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     菊池涼
     画像は中国新聞デジタルより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日は菊池涼介内野手の活躍を振り返ります。

     
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     選手詳細
     菊池 涼介(きくち りょうすけ) 内野手 32歳 171cm71kg 右投右打 2011ドラフト2位

     基本成績
     Standard

     寸評
     10年連続GG賞獲得の偉業を成し遂げたカープが誇る守備職人。年齢を重ねて体調も万全とは言えない中、今季もWAR2.6をマークするなど不動のセカンドとしてチームを支えた。来季は「お兄ちゃん」と慕う新井新監督と選手たちをつなげるパイプ役など、グラウンド外でも様々な役割が期待される。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Value
     Pitch Value

     菊池涼の球種別得点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     5球種がプラスとなりました。特にシンカーのプラスが昨季に続いて非常に大きくなっており、食い込みながら沈んでくる球を得意としていたことが分かります。一方でチェンジアップは2020年から3年連続のマイナスとなっており、タイミングを外す球種を苦手としていることが推測されます。

     Plate Discipline
     Plate Discipline

     菊池涼の打撃内容に関する指標です。
     スイング率は、平均以下だった昨季よりさらに低下となっています。慎重にボールを見極めていくタイプであることが推測されます。ただ、ボールゾーンは平均以上となっており、ボール球を振らされるケースはスイング数の割には多かったようです。
     コンタクト率は、平均以上だった昨季よりさらに上昇となっています。特にボールゾーンが12%以上高くなっており、ボール球を振らされはするものの、しっかりとコンタクトはできていたことが分かります。
     ゾーン率は平均以上、ファーストストライク率は平均以下となっています。ボール球を振るケースは多いものの、振らせてもファールで逃げられるため相手もそこまでボールゾーンは使ってこなかったようです。
     空振り率は、平均以下だった昨季よりさらに低下となっています。コンタクト率の高さからも推測できたように、空振りは少なめとなっています。

     Batted Ball
     GBFB 2021

     GBFB 2022

     昨季はフライボールヒッターでしたが、今季はグラウンドボールヒッターとなっています。2014年以降のGB/FBは基本的に0.80~1.20の間となっており、最も高い2016年で1.34となっています。俊足で内野安打も多いタイプではありますが、2桁HRを8度記録するなど長打力もある選手のため、フライとゴロのどちらが多くなっても結果は残せるタイプであると言えるでしょう。

     SMH 2021

     SMH 2022

     Hard%・Soft%ともに昨季より悪化し、平均よりも悪い数字となりました。捉えた強い打球が減り、打ち取られた弱い打球が増えたことで、昨季より打率などの数字も若干落としたことが推測されます。

     Advanced
     Advanced

     菊池涼の打撃結果に関する指標です。
     K%は低下したものの、BB%も低下してしまったためにBB/Kは悪化となりました。K%は2014年に次いで2番目に低い数字となっているため、この数字を来季も維持しつつ、BB%を平均程度まで上昇させていきたいところです。
     その他の指標は、ほとんどが悪化となりました。それでもwRC+は97とほぼリーグ平均レベルの得点創出能力を有していると言えます。2桁HRと同じく2016年から続いていたISO1割台も途切れたため、来季はもう少し長打を増やしていきたいところです。
     走塁面では、SPDは平均以下となったものの、UBRはプラスとなりました。SPDの最高は2013年の5.5と特別脚力があるというわけではありませんが、UBRがマイナスとなったことは1度もなく、走塁意識と野球脳が高い選手であることが分かります。

     Fielding
     Fielding

     菊池涼の守備に関する指標です。
     セカンドとして1024イニングに出場しました。
     DPRは悪化となったものの、その他の指標は全て良化となっており、UZR0.2と不調に終わった昨季から見事に盛り返しました。特にRngRが-4.0から0.9と大幅に良化しており、全盛期ほどではないにせよ、守備範囲はやや広めとなっていたことが分かります。ErrRに関しては規定イニングに到達したセカンドで両リーグトップ、全ポジションを含めてもL源田に次いで2位となっており、確実性は12球団でも屈指であることが分かります。菊池涼に関してはそもそも数字で語ることがナンセンスではありますが、数字で語っても12球団最高峰のセカンドであると言えるでしょう。

     Win Probability
     Win Probability

     菊池涼の勝利への貢献度に関する指標です。
     WPAは悪化とはなったものの、数字自体は全ての指標でプラスとなりました。RE24は3点以上上昇しており、昨季より打撃成績は悪化していたものの、得点を増やすような打撃は昨季よりできていたと言えそうです。

     Value
     Value

     菊池涼のチームへの貢献度に関する指標です。
     Battingと Base Runningが悪化し、オフェンスはマイナスとなりましたが、Fieldingが大幅に良化したことでディフェンスは良化し、WARの低下を抑えることに成功しました。今季は特に守備での貢献が目立ったシーズンであったことが分かります。

     まとめ
     安定した打撃に加え、特に守備面で目立った活躍をしたシーズンとなりました。ただ、打撃面で気になったのが四球の少なさです。来季は開幕から3番以降に秋山・マクブルーム・坂倉・デビッドソンらが続いていくことが予想されるので、四球の数を増やして出塁率を上げ、1つでも多くの得点を挙げてもらいたいところです。

     ※敬称略

     データ参照
     

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    4.29 堂林
     画像は中国新聞デジタルより

     鯉戦士の2022年シーズンをデータで振り返る!本日は堂林翔太内野手の活躍を振り返ります。

     
    関連リンク
     

     選手詳細
     堂林 翔太(どうばやし しょうた) 内野手 31歳 183cm93kg 右投右打 2009ドラフト2位

     基本成績
     Standard

     寸評
     端正な顔立ちに見合ったスター性を持つ鯉のプリンス。前年に続いての活躍が期待された昨季は不本意な成績に終わったが、今季はチーム2位の勝利打点をマークするなど主に代打として活躍した。それでもWARはマイナスとなっているため、来季は安定した活躍でWARをプラスにしたいところだ。

     分析(用語集はこちら)
     Pitch Value
     Pitch Value

     堂林の球種別得点増減数です。100球当たりの換算を行っています。
     プラスとマイナスは半々となりました。チェンジアップとフォークが大きなマイナスとなっており、落ちる系の球種を苦手としていたことが推測されます。一方で昨季マイナスだったストレートはプラスに転じており、再びストレートに対する強さを取り戻していたことが推測されます。

     Plate Discipline
     Plate Discipline

     堂林の打撃内容に関する指標です。
     スイング率は、昨季より上昇して平均以上となっています。積極的に仕掛けてはいましたが、ボールゾーンが平均より高くなっており、ボール球を振らされるケースも多くなっていたと推測されます。
     コンタクト率は、平均以下だった昨季より大幅に低下となっています。特にボールゾーンが低く、ボール球に空振りするケースが非常に多くなっていたことが分かります。
     ゾーン率とファーストストライク率は、ともに平均以下となっています。ボール球の空振りが多いため、相手もボールゾーンで勝負しにきていたことが推測されます。
     空振り率は、平均以上だった昨季よりさらに上昇となっています。コンタクト率の低さからも推測できたように、空振りはかなり多めとなっています。

     Batted Ball
     GBFB 2021

     GBFB 2022

     ゴロの比率が高いグラウンドボールヒッターとなっています。長打力が魅力の選手ではありますが、キャリアハイとなった2020年も含めて2014年以降のGB/FBは毎年1.00以上となっており、傾向は変わっていないことが分かります。ライナー率も2020年とほぼ同じ数字となっているため、GB/FBに関してはこの数字を維持していきたいところです。

     SMH 2021

     SMH 2022

     Hard%・Soft%ともに昨季より良化し、平均よりも良い数字となりました。充分素晴らしい数字ではありますが、2020年はSoft%が13.1%とさらに低くなっていたため、来季はその数字を目指して打ち取られた打球を減らしていきたいところです。

     Advanced
     Advanced

     堂林の打撃結果に関する指標です。
     BB/Kに関する指標は全て平均より悪くなっています。特にK%は150三振を喫した2012年よりも高くなっており、三振が非常に多くなっていたことが分かります。これはボール球の空振りが非常に多くなっていた影響が表れているものと思われます。
     その他の指標は、多くが昨季よりは良化となっています。ただ、昨季の成績が悪すぎたということもあり、打率や出塁率は特別良い数字とはなっていません。そんな中でも、ISOはキャリアハイだった2020年と同じ数字となっており、長打力は過去最高の水準であったことが分かります。来季はこの長打力に確実性をプラスし、wRC+を100以上にすることが求められます。
     走塁面では、SPDが平均以下、UBRもマイナスと結果は残せませんでした。走塁が上手いイメージもありますが、意外にも通算のUBRは-1.6と低くなっています。

     Fielding
     Fielding

     堂林の守備に関する指標です。
     ファースト・レフト・ライトの3ポジションに就きました。
     ファースト・ライトではマイナスの指標が多くなりましたが、レフトでは全ての指標がプラスとなりました。200イニング以上の選手ではARMとUZRがリーグトップとなっており、安定した送球で数字を伸ばしていたことが分かります。レフトには西川という絶対的なレギュラーがいますが、代打起用後に守備固めとしてレフトに就いて西川を休ませるというパターンが来季は見られるかもしれません。

     Win Probability
     Win Probability

     堂林の勝利への貢献度に関する指標です。
     全ての指標がマイナスとなりました。今季は代打で決勝のHRを放つケースが多々あったため、意外な数字となりました。印象に残る活躍は多くあったものの、それ以上にチャンスで凡退するケースが多かったことが推測されます。

     Value
     Value

     堂林のチームへの貢献度に関する指標です。
     全ての指標がマイナスとなりました。大不振に陥った昨季よりは良くなっているものの、チームに大いに貢献したとは言えません。来季は確実性を身につけ、チャンスの場面で代打起用されるような成績を残したいところです。

     まとめ
     打球管理や長打力の面で結果を残したシーズンとなりました。要所要所でHRを放って勝利打点も効率良く稼いだものの、総合的に見ると勝負強さを発揮して大活躍したというシーズンではなかったことが分かりました。ただ、我々ファンには勝負強い印象があるように、来季対戦する相手も嫌なイメージを持って対峙してくることが予想されるので、それを利用して四球を獲得するなど安定した活躍をし、数字上でも勝負強い打者と言われるような結果を残してもらいたいところです。

     ※敬称略

     データ参照
     

     読んで頂きありがとうございました。よろしければコメントの方よろしくお願いします!

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